静まりかえった司令部に、大きく銃声が響いた。 人の関節がはずれるような、奇妙な音も聞こえた。 けれども、停電中の司令部に何が起きたのかは 実際には誰も知らない。 すべては闇夜に呑まれてしまっていたから。 誰も、知らないのだ。
〜おしまい〜
トジル